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【長編洒落怖】つきまとう女

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814 :終始 ◆lWKWoo9iYU:2009/06/18(木) 01:57:39 ID:j0e1jDQW0
「え!?いや、嬉しい!けど…。ど、どういうことですか、社長?突然で…」
「戸惑っているのか?」
社長は妖しく微笑む。
「実を言うとな。お前の敵だった、あの男に頼まれたのだ」
「あの男に!?」
俺は驚いた。あの男が社長に頼みごとを?
「私も驚いたよ。
我が社の口座にいきなり1000万円も振り込んで、お前を雇ってくれと頼み込んできた。
せめてもの罪滅ぼしとでも思ったのか。それともお前が気に入ったのか。
1000万円もあれば、どんなペーペーでも一流に育つ。
私は快諾したよ。その気持ちを受け取るかどうかは、お前次第だがな」
俺は迷うことなく、「御願いします」と言い頭を下げた。
「お前には霊能の才能が欠片しかないから、探偵として雇うことになる。
言っとくが、甘くは無いぞ。覚悟しておけよ?」
そう言うと社長は微笑んだ。ジョンも笑っていた。
俺は探偵として生きていくことを決めた。

815 :終始 ◆lWKWoo9iYU:2009/06/18(木) 01:58:20 ID:j0e1jDQW0
俺の物語はここで終わる。
探偵として歩み始めた俺には、様々な出来事が起きる。
でも、それはクライアントの物語。
守秘義務の関係上、これ以上は書けない。

あの騒動で俺は強くなった気がする。
今でも時折、あの女のことを思い出す。
あの女は、今もどこかで苦しんでいるのだろうか?
もし、再びアイツと出会ったなら…俺はその時…
アイツを助けてやりたいと思う。

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