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【洒落怖】地厄(じんやく)

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162 本当にあった怖い名無し sage 2011/04/06(水) 12:05:29.99 ID:LgMPazjs0
ちょっと今から25年前の小学3年生だった頃の話を聞いてくれ
C村っていう所に住んでたんだけど、Tちゃんっていう同い年の女の子が引っ越してきたんだ。
凄く明るくて元気一杯な女の子だった
んで、このTちゃんは霊感が強いとかのレベルではないくらいに霊力とも言うべきものを持ってたんだ
正直、ここまで書いただけで近隣に住んでいた人なら「知ってる!」っていうくらい地元では有名な子だったよ
俺、同じクラスだったんだけど、小学3年生だとそんな話ウソって思うわけで俺ももちろん信じてなかった
で、Tちゃんが「じゃあみせてあげるよ」って事になって好奇心旺盛な男子がTちゃんの後をついて行った
その時俺は怖くて付いていけなかった
次の日、俺のクラスは大騒ぎ。
Tちゃんは一旦家に帰ってポラロイドカメラを持ってきて3枚の写真を撮ったそうだ
その全てに思いっきり鮮明に霊が写っていた
今でも鮮明に覚えている

一枚目:木の横でうなだれてる中年の男性
二枚目:顔がグニャグニャに見える甲冑姿の人
三枚目:叫んでいるような顔が画面一杯に写ってる奴

流石にこれを見せられては信じるしかない。
この一軒で男子からは大人気、女子からは怖がられる存在になってしまったんだ
もちろん男子の中にも怖がって近寄らない奴も相当数いたけどね・・・
でも、Tちゃんはそんなこと全く気にする様子もなく、本当に元気でよく笑う女の子だった
正直、俺もTちゃんの事が好きになっていた

このTちゃん、村はずれの一軒家に住んでたんだけど半径100mは一軒も家が建ってないような場所で
だいぶ打ち解けた男子が「何でこんな場所に家建てたの?」って聞いたのよ
Tちゃんは、「お母さんがここに住まないと悪いことが起こるから」と答えた
どうやらTちゃんのお母さんも凄い力ももっているようだった

64 本当にあった怖い名無し sage 2011/04/06(水) 12:37:44.60 ID:LgMPazjs0
その頃、おれんち借家だったんだけど家を建てる計画が出てて土地を探してたのよ
で、小学生の俺はTちゃん家の近くに住みたいとか思っちゃった訳で
村はずれに空き地あるよ!とか母に助言してTちゃん家の近くに家を建てさせようとしたんだ

それで母がその土地を調べてくれたんだけど
不思議な事にTちゃん家の周辺は全て県が保有する土地だったそうだ
んで、県に問い合わせてみたらあの土地を売る気は無いと断られたそうだ
県の保有する土地にTちゃん家のみ一軒
あの頃はダメなんだ位にしか思わなかったが、今考えるとおかしな話だ

この一軒を翌日Tちゃんに話したら
笑いながら「それはそうだろうね、ダメだよ!あそこに住もうとか考えたら」って言われた
正直、聞くまでも無く何かしらあるんだろうとは思っていたけど
こんな事になるとは夢にも思わなかった・・・・

Tちゃんの事が好きな男子が皆でTちゃん家に遊びに行きたいと申し出たのだ
Tちゃんは普段見せたことの無いような顔で「危ないから絶対ダメ!」と断った

しかし、どうしても行きたい男子(俺含む)は勝手にTちゃん家に隠れて行っちゃおうということになり
学校帰りに皆で向かったんだ
最初に驚いたのはTちゃん家を中心に大きくトゲトゲのついた金網がはりめぐされ、
Tちゃん家へ向かう道以外に進入経路が絶たれていたことだ。
Tちゃんに隠れて家に行くのが目的だった俺たちは、道以外の場所から入ろうと言う事になり
金網をよじ登ってTちゃん家の裏側に回りこむようにTちゃん家に向かった

175 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/04/06(水) 14:59:17.95 ID:LgMPazjs0
地面は土に小石が沢山混ざったような感じで草一本生えてなかったのが印象に残ってる
多分丁度金網とTちゃん家の真ん中位まで歩いた時
一緒に来た男子の一人が悲鳴を上げながら走り出した
それにつられる様に俺も含め全員その男子の後を追う
金網を傷だらけになりながら登って学校まで逃げた

最初に逃げ出した男子にどうしたのか聞くと
黒い霧みたいなものが俺たちを包み込もうとしてたらしい
結局その霧をみたのは一人だけだったが
その男子は俺たちの中では一番頭が良くウソを言うような奴じゃなかった
まぁ、それ以前にTちゃんに危ないと言われていたので疑う理由も無いわけだが・・・

次の日、学校でTちゃんに話そうとしたんだけど
俺らが話す前に凄い剣幕でTちゃんが怒り出した

「なにしてるのよ!!!」

初めて見るTちゃんの怒り顔だった
その後Tちゃんに言われるがまま授業を受けずTちゃん家方面に引っ張っていかれた
金網のより200m位手前で立ち止まり、ここで待つように言われる

1時間半位待ったと思う。
一人の女性が俺たちの前に来た。Tちゃんのお母さんだ
俺たちを見るなり「本当にごめんなさいね。大丈夫だからね。」と
正直凄く不安になるような事を言い出した。

そのままTちゃんのお母さんとTちゃん家へと向かう
家の壁にはお札みたいな楕円形の紙が沢山貼ってあった


176 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/04/06(水) 15:00:31.64 ID:LgMPazjs0
家に入ると白い衣装を着たTちゃんが正座していた
Tちゃんのお母さんは家に着くなりTちゃんに向かって
思いっきりビンタをして「あんた!何したかわかってるの?!」と怒声をあげた。
Tちゃんは鼻血を出しながらお母さんに「ゴメンナサイ。ゴメンナサイ」と
泣きながら謝っている。
「私じゃなくてこの子達に謝りなさい!」とTちゃんのお母さん(以下T母)が言って
俺たちに何度もTちゃんが「ごめんね。ごめんね。」と繰り返した

幼心ながら状況解らないし、悪いのは俺たちだし、大好きなTちゃんが鼻血を出しながら謝ってるのに
耐え切れず、皆大声を出して泣いてしまった

T母は何処かに電話を入れる
俺たちには聞こえない位置だったので何を話しているのかまでは解らない
その後、俺たち全員の家と学校へ電話を入れて、俺たち全員の母親と兄弟のいる人はその兄弟も呼ばれた

1時間位で全員が揃った。
どうやら県庁からも連絡が行った事を後から知る。

その後もう1時間位経った頃、Tちゃんと同じような服を来た20手前に見える女の人が到着する
その女の人が俺たちを見るなり「だいぶ持っていかれてますね・・・急ぎましょう」と言った
もう、何がなんだかわからず泣くしかなかった
俺の母親も泣いてるし怖くて仕方なかったのを覚えてる

177 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/04/06(水) 15:01:19.00 ID:LgMPazjs0
多分お払いだったんだと思うけど、TVで見るようなお払いとは全く違っていた
一言も喋らないし、正座したまま目を瞑って動かない
ただ、その間俺は意識が朦朧として耳の奥というか頭の中心からうなり声みたいな声が聞こえていた

やがて、そのうなり声がだんだんと大きくなっていき、最終的には聞こえなくなった
時間にして10分位だと思う

T母に「とりあえずこれで大丈夫ですが、お母さん達は残って下さい」と言われ
俺たちは午後からの授業を受けにTちゃんと学校へ戻った
先生には事情が伝わっていたらしく「大変だったな」と慰められたのを覚えてる

その次の日からTちゃんは人が変わってしまったかのように暗く無口になってしまった・・・
俺たちが話しかけても無視され、笑顔を見ることは一切なかった・・・
そして3ヵ月後、先生から転校した事を告げられる

俺たちは、自分がTちゃんをあんな風にしてしまったとずっと後悔の日々だった

小学校3年生編は以上です
実はこれを書いた理由は、昨日Tちゃんに25年ぶりに会いました
俺の母と元Tちゃん家に行ったんです
母の話だと2011年の4月~5月の間にもう一度集まるように言われていたそうです
そこで色々な謎が解けました。
文章打つの遅いので端折りますが、要望あるようなら夜にでも書いて見ます

所で楕円形のお札とか正座で尚且つ無言で行うお祓いについて知っているかたいませんかね?

218 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/04/06(水) 19:08:46.03 ID:LgMPazjs0


後日談と補足

去年の秋だったと思う。母から電話があり、4月4日実家に来いとの事
5日は会社休みをもらうように言われた
詳細は全く聞かされなかった。

4月4日
仕事終了後、2時間半かけて実家に帰宅
豪華な夕飯を出されたが何故帰って来いと言ったのかは教えてくれなかった

4月5日
朝4時半にたたき起こされる
出かけるから着替えろとの事
実は帰宅した際に駅で小学3年の時の友人と会っていたので何となく予想はしていたが確信に変わる

向かった先はやはりTちゃん家
しかし現地に到着してびっくりした
金網だった場所は高さ3M以上はあろうかというねずみ返しが付いた塀になっており
その上にはトゲトゲのついた鉄線が貼ってあった。
刑務所の壁にみたいな構造だ
嘘か本当か高電圧注意の看板まで付いてる
ちなみにあの事件以来、この場所に近づくことは禁止されていた
(禁止されてなくても近づかなかっただろうけど・・・)
道沿いに歩くと鉄で出来た門があり入り口にリクルートスーツの男性が立っていた
母が名前を名乗り、身分証明書を求められる。
本人確認が終わるとカギを開け「中にどうぞ」と案内された
俺の予想ではこの塀の真ん中にTちゃん家があるものだとばかり思っていたが
塀の中には全く何も無い。例の土に小石が混ざったような地面があるだけだった

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