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【洒落怖】旅館の求人

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474 ::03/07/02 02:11
そこで通話が途切れる。私の体中に冷や汗が流れ落ちる。
外は土砂降りの雨である。
金縛りにあったように動けなかったが、私はようやく落ちついてきた。
すると、そのまま通話記録が流れた。今朝、掛かってきた分だ。
しかし、話し声は私のものだけだった。
…………
『死ね死ね死ね死ね死ね』
「はい。今準備して出るところです」
『死ね死ね死ね死ね死ね』
「あ、すみません、寝起きなので」
『死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね』
「あ…だいじょうぶです。でも…ありがとうございます」
私は電話の電源ごと引き抜いた。
渇いた喉を鳴らす。な……なんだ……なんだこれ…
なんだよ!?どうなってんだ??

475 ::03/07/02 02:12
私はそのとき、手に求人ガイドを握っていた。
震えながらそのページを探す。
すると何かおかしい。
……ん?
手が震える……そのページはあった。
綺麗なはずなのにその旅館の1ページだけしわしわで…なにかシミが大きく広がり…少しはじが焦げている。
どうみてもそこだけが…古い紙質なのです。まるで、数十年前の古雑誌のようでした。
そしてそこには、全焼して燃え落ちた旅館が写っていました。
そこに記事が書いてありました。
死者30数名。台所から出火したもよう。
旅館の主人と思われる焼死体が台所でみつかったことから、料理の際に炎を出したと思われる。
泊まりに来ていた宿泊客達が、逃げ遅れて炎にまかれて焼死。
これ…なんだ……求人じゃない……。
私は声もだせずにいた。求人雑誌が風にめくれている。
私は痺れた頭で、石のように動けなかった。
そのときふいに、雨足が弱くなった。
一瞬の静寂が私を包んだ。
電話が鳴っている

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